一般社団法人 ビジネス傾聴協会

エースオブカンパニー

一般社団法人 ビジネス傾聴協会

誰もが当たり前に
傾聴ができる社会を実現する
理事吉田 葵
一般社団法人 ビジネス傾聴協会
ビジネス傾聴検定
傾聴資本

事業内容と事業の強みを教えてください。
ビジネス傾聴協会は、2025年6月3日に設立しました。主にBtoCとBtoBの2つの事業を展開しています。
BtoC向けには「ビジネス傾聴検定」を提供しています。この検定は3級、2級、1級の3つのステップで構成されており、3級はビジネス傾聴を知る、2級は分かる、1級はできるという目標設定で、傾聴を実践できる人材を育成することを目指しています。主にリーダーや経営者の方を対象としていますが、どなたでも受験可能です。3級は無料で、2級はオンラインセミナー、1級は対面での1日ワークショップ形式で提供します。
BtoB向けとしては、企業の「傾聴資本」を診断するサービスを提供しています。これはアンケートとインタビューを通じて、その企業にどれくらいの傾聴文化が根付いているかを診断し、その結果に基づいて各企業に合った傾聴プログラムを提供するものです。

起業までの経緯を教えてください。
もともと傾聴をしたいと思って今の仕事を始めたわけではありません。長い間専業主婦をしており、4人の子育てをしていました。家事や育児は誰からも承認されることがなく、このままで人生終えるのは嫌だ!と思ったことがきっかけで様々な学びをするうちに、人前で話す仕事がしたいと思うようになりました。
当時、特別な資格は何も持っていませんでしたが、人との出会いを通じて、私の最初のメンターとなるカウンセラーの方と出会いました。その方がカウンセリングで使っていた「書く傾聴」というツールに強く惹かれたんです。
そこで、自分一人で練習を重ね、色々な人の話を聞いては書き、書いては聞くということを繰り返しました。そのうちそのメソッドを広めたいと思うようになり、メンターの指導の元で講座を作り、全国各地で教え始めました。すると、自分の本当の願望に気づいて行動する人が続出したんです。
その経験を通じて、傾聴にはすごいパワーがあると気づきました。多くの人は自分の話を聞いてもらうだけで、自分の中から答えを引き出し、自ら行動できるようになるんです。カール・ロジャーズ氏が言うように、人は本来自分で成長したいという欲求(実現傾向)を持っており、不必要なアドバイスはかえって邪魔になります。皆、自分の中に答えを持っているのですが、それがわからなくなっているだけなんです。傾聴によってその答えを引き出していけば、人は自らの力で動けるようになります。ただ「話を聞いてほしい人はたくさんいるのに、ちゃんと話を聞ける人がいない」という現実があります。その課題を解決するべく、ビジネス傾聴協会の設立に至りました。

企業理念の決め手を教えてください。
企業理念は「傾聴は共創である」
傾聴は、単に聞くことではありません。話し手に興味を持ち、受け入れて聴くことで、話し手は自分の中にある答えを見つけることができます(自己理解)。聞き手は話し手を理解することができ(他者理解)、そこから相互理解が生まれます。そこで初めて信頼関係が生まれ、新しいアイデアや発想、想像性を共に創り出すことができます(共創)。それが傾聴の本質である考えています。

仕事を行う上で大切にしている事を教えてください。
傾聴を続けてきたからだと思いますが、相手が誰であってもまずは話を聴き、理解することから始まると思っています。理解することは同調することではありません。私にとっての正解があるように、相手にとっても正解がある。その違いを認め合った上でお互いにとってベストな道を見つけることです。あとは辞める勇気ですね。一度やり始めた事を辞めるのは勇気がいりますが、辞めるからこそ新しい道が開けると思っています。

企業としての最終的な目標を教えてください。
傾聴が当たり前になる社会を目指しています。
これまで、私は「家族に一人でも話を聞ける人がいれば、家庭は円満になる」ということを実践し広めてきました。それを今度はビジネス業界に広げたいと考えています。
リーダーや経営者の方が部下の話をきちんと聞けるようになれば、そのチームは大きく変わっていくはずです。そのような組織を増やしていきたい。そのためには傾聴の本質を一人でも多くの方に理解していただくことが重要だと考えています。

今後個人としてチャレンジしたい事を教えてください。
私自身は今年で61歳になります。「女は55歳からが勝負だ」と思っています。子育てやキャリア、いろんなことが一区切りついて、本当の意味で自分の人生を生きるタイミングだと思います。50代になると、私の人生こんなものと諦めてしまう人が多いですが、まだまだこれからです。個人的には、体が元気なうちに海外に行きまくりたいですし、実は新たにある国家資格取得に挑戦しようと思っています。やりたいことをやり切って「後悔することは何もない。幸せだった!」と言って人生を卒業したいと思っています。