エースオブカンパニー
株式会社RE-CAREER
▼個性を可能性に。
雇用と教育の新時代へ、
雇用と教育の新時代へ、
代表取締役菅沼 周平
株式会社RE-CAREER
人事コンサルティング


事業内容と事業の強みを教えてください。
私たちは人事領域を広くカバーする人事コンサルティングを主軸としており、実務代行や運用面まで深く入り込んだサポートを提供しています。人材ビジネスとしては、ご希望に応じて人材紹介も行っています。例えるなら、「外部の人事部」のような存在です。中小企業の人事部立ち上げ支援や、大手企業へのコンサルティングなど、企業の規模やニーズに合わせて柔軟に対応しています。
特に最近力を入れているのは「労務」の部分です。採用は新しい人を獲得することに焦点を当てますが、労務は「今いる社員をより生き生きとさせる」ことに重点を置いています。
世間では採用コンサルティングが多く見られますが、労務戦略まで含めて両輪でサポートできる企業は、日本ではほとんどいないと自負しています。
中小企業では労務にお金をかけるという発想がまだ少ないですが、私はむしろ労務にこそ投資すべきだと考えています。採用にいくらお金をかけても、社員がすぐに辞めてしまっては意味がありません。
いかに社員に長く気持ちよく働いてもらい、生産性を高めるか。これをコスパ良く実現することが、私たちの事業の大きな柱となっています。

起業までの経緯を教えてください。
起業の経緯をお話しする前に、少しだけ事業内容を補足させてください。私たちの会社は、もともとNPO(特定非営利活動法人)からスタートしました。ビジネスとして利益を追求するだけでなく、社会課題の解決にアプローチしながら、それをいかに持続的に収益化していくかを追求しています。具体的には、2つの社会課題解決プロジェクトを推進しています。
具体的には、2つの社会課題解決プロジェクトを推進しています。
1つは、離職者の声に耳を傾け、それを組織作りに活かす「ヒトの産業医」というサービス。もう1つは、育児休業制度を活用して中小企業の組織活性化を図ることで、少子化問題の解決に貢献する取り組みです。
これらを踏まえた上で、起業に至った経緯は大きく2つあります。
1つ目は、会社員時代、営業職として働いていた時の経験です。ビジネスという大義名分のもと、お金儲けのためなら何をしても良いという風潮に疑問を感じていました。人々を支援する仕事をしてきたこともあり、営業の役割についても深く考えるようになりました。結局のところ、商品に魅力がないから営業が必要なのであって、ほっといても売れるものには営業は不要です。
営業の世界は「どう売るか」ばかりに焦点が当たり、「どう相手に役に立つか」という議論が後回しにされがちだと感じていました。それがずっと気持ち悪く、そんな時に「社会起業」という言葉に出会いました。社会課題をビジネスの力で解決していくという考え方に感銘を受け、自分自身が前向きに取り組める事業を立ち上げたいと考えるようになりました。
2つ目は、どのような社会課題にフォーカスするかという点です。人材系の会社にいた頃、大手企業との取引が多かったのですが、多くの企業が労働課題や労働問題を抱えていることに気づきました。私が見てきた100社近くの企業の中で、本当に「自分が行きたい」と思える会社はほとんどありませんでした。
当時の日本ではそれが当たり前だと諦めかけていたのですが、ある本との出会いが転機となりました。「世の中には素晴らしい中小企業もたくさんある」ということを知り、特に学生がそうした魅力的な企業を知る機会が少ないと感じました。そこで、しっかりと企業を調査し、良い会社を学生に発信していく活動をしたいと考えるようになりました。転職活動もしてみましたが、そういった会社が見つからなかったため、「それならば自分でやろう」と決意し、起業に至りました。
仕事を行う上で大切にしている事を教えてください。
仕事を行う上で大前提として大切にしているのは、「関わる人すべてに喜んでもらえる仕事をしたい」ということです。起業当初から三方良しならぬ「全方良し」を大切にしてきました。そして、特に大切にしているのは「個性」に合わせた手段を提供することです。コンサルティングの世界では、焼き回しのようなサービスが多く見られます。A社でうまくいったからといって、B社でも同じ方法が通用するとは限りません。
社長の個性、組織の個性は千差万別です。その個性や現状に合わせた解決策を考えることを常に大切にしています。ご評価いただいているのも、この部分が大きいと感じています。コンサルティングにおいては、一社一社、最終的な提案は必ず変わります。
また、毎年テーマを決めて仕事に取り組んでいます。今年のテーマは2つです。
1つ目は、「若い芽を摘まない」ことです。子供たちもそうですが、若手社員や新入社員の可能性を潰さない組織や仕組みを作ることが、今年の大きなテーマであり、世の中全体のテーマでもあると思っています。もしクライアント企業で、社長が部下を叱責する際に愛情がなく、芽を摘むようなやり方であれば、私たちは強く反対します。それは組織を潰す行為だと考えているからです。
2つ目は、「売上拡大」です。これまではNPO的なメンタリティでやってきたため、売上拡大を意識することはあまりありませんでした。しかし、今年は覚悟を持って売上を伸ばす、というよりも、サポートできる人や役に立てる人をきちんと増やしていくことにコミットする、という意味合いで売上拡大をテーマに掲げています。

今までで一番辛かったことを教えてください。
起業前で辛かったことは、起業して乗り越えたという感覚ですね。起業してからで一番辛かったのは、やはり組織作りの失敗です。私は労働課題の解決をしたくて起業したのですが、10年ほど前に作った組織がうまくいかず、当時8人ほど雇用していた社員が、最終的に誰も雇用継続できないという事態になってしまいました。収益の確保ができなかったことが一番の原因ですが、何よりも「良い組織を作りたい」と思って起業した人間が、それができなかったという事実に打ちのめされました。
この経験が、私を大きく成長させてくれました。以前は採用寄りのコンサルティングや学生と企業のマッチングなども手掛けていましたが、この失敗を機に「組織作りをもっとしっかりやらなければ」と痛感しました。そこから、採用だけでなく組織作りも手掛けるようになり、結果として採用と組織の両面をサポートできる稀有な会社になれたと思っています。当時のメンバーには申し訳ないことをしましたが、私にとっては貴重な経験となりました。
売上が作れなかったという現象がありましたが、今振り返ると、私が組織としてパフォーマンスを出せる状態にできていなかったのだと思います。社員同士は仲が良かったのですが、それだけでは足りなかった。外に対して何かアウトプットできる組織ではなかったと反省しています。
中小企業では、選べる人材が限られている中で、来た人を採用してしまうというケースも多いですが、それでは長く続きません。採用と労務は連動しています。労務がうまくいっていない会社は、いくら採用活動を綺麗にしても持続しないでしょう。仲が良いことは大切ですが、その上に何かを積み上げられなければ、組織としての成長は難しいと学びました。

企業としての最終的な目標を教えてください。
弊社の理念にも掲げている通り、最終目標は「雇用と教育の新時代を創る」ことです。現在の雇用や教育の常識、当たり前は、私が思うにかなり「ずれている」と感じています。「雇用」に関しては、より良い組織を作るための仕組みを、国全体の仕組みにしたいと考えています。現在、地方自治体レベルでの政策提言を始めており、最終的には中小企業庁などにも働きかけ、中小企業が持続的に良い組織を作れるような仕組みとサポート体制を構築することを目指しています。
「教育」に関してはシンプルで、最終的には新しい形の学校を作りたいと考えています。既存の学校教育ではない、新たな教育のあり方を追求していくことを目標としています。
これは「個人のチャレンジ」というよりも、会社として、皆の力を合わせて成し遂げたいことです。私自身、個人的な人生においては、ありがたいことにすでに十分すぎるほどの幸せを享受しています。家庭にも恵まれ、仕事にも恵まれ、両親や先祖にも感謝できる人生を歩めています。
だからこそ、これからは私自身が「会社」として、皆の力を借りて社会にどう貢献していくか、ということにしか興味がありません。最終目標としてお話ししたことが、そのまま私自身のチャレンジでもあります。

今後、どのような企業や業種の方と知り合いたいですか?
業種や規模感にこだわりはありません。「社員が辞めていくことに対して何とかしたい」と思っている社長さんや人事担当者さんと、ぜひお会いしたいです。採用に困っているというお話から入ることも多いですが、深く掘り下げていくと、それが採用だけの問題ではないことがほとんどです。採用であろうが離職であろうが、人に関する課題を抱えている中小企業で、なおかつ費用を抑えながらもコスパ良く解決したいと考えている会社であれば、間違いなくお役に立てるものがあると考えています。
特に、社員を大事にしたいという思いがある社長さんと出会いたいです。お金儲けのために駒を集めたい、という考えの社長さんは、正直なところ、今後の社会では生き残っていくのが難しいでしょう。なぜなら、これからの時代は企業が「選ばれる」時代だからです。社員がその会社で働く理由がなければ、人は定着しません。社員を大事にする方法は様々ですが、その根本的な気持ちがあるかどうかを重視しています。
今後しばらくは、日本で「買い手市場」になることはないと考えています。少子化に加え、有効求人倍率の推移を見ても明らかです。コロナ禍のような社会的なダメージがあった際にも、有効求人倍率が1を下回ることはありませんでした。これは今後、同じレベルの経済危機が起こっても人手不足は続くだろうということを示唆しています。
経営者の方は、お客様に選ばれるのと同じレベルで、社員に選ばれるための努力をしないと生き残れない時代になっていると強く感じています。AIの進化によって仕事が奪われるという話もありますが、それは新しい役割やサービスが生まれるきっかけにもなります。
最終的には、人間でなければできない仕事に全員がシフトしていくでしょう。そして、AIが浸透した社会では、「働く」ことの定義自体が変わる可能性もあります。
だからこそ、社員を大切にし、選ばれる組織を作るという意識を持つことが、企業にとって非常に重要です。
