有限会社APPLIC
▼ゲートウェイ
ビジネスマッチング


事業内容としては、私自身の40年以上にわたるIT関連のネットワークを活かし、お客様(特に金融機関などの大手)の立場に立って、ITコンサルティングサービスを提供しています。具体的には、AIやERPなどのシステム導入を検討されている企業に対し、ベンダーセレクションの支援から、ハードウェア・ソフトウェアの提案、そして最も重要なプロジェクトマネージャーやコンサルタントの采配までを一手に担います。
私たちの強みは、この「バーチャルカンパニー」的な仕組みにあります。私は社員を多く雇うことには興味がなく、むしろ私と同じように活動しているプロフェッショナルな方々とのネットワークを常に構築しています。案件が発生すると、その都度、最適なスキルと経験を持つ人材やプロダクトをアメーバのように結集させ、プロジェクトチームを編成します。まるで、アメリカのNASAが案件ごとに専門家チームを編成するようなイメージですね。
最近特に多いのは、AIやERPの導入支援、特にSAPやOracle ERP Cloud関連です。国内の人材不足は深刻ですが、私たちはインド、中国、ベトナムといった海外の豊富なリソースも積極的に活用しています。かつては「価格が安いから」海外ベンダーを使うという時代もありましたが、今は違います。彼らの圧倒的な人材層の厚さと、最先端のテクノロジーに関する経験を導入することが目的です。円安の影響で日本の調達よりも高くなるケースもありますが、それでも彼らの高い技術力と経験は必要不可欠なのです。

最大のきっかけは、サラリーマンに戻るのが嫌になったことです(笑)。
私はもともと、サラリーマンとしてドイツに10年ほど駐在していました。事業が面白く、うまくいっていた最中に「日本に帰ってこい」と言われた時、「またサラリーマンに戻るのは嫌だ」と感じて会社を辞め、ヨーロッパでITコンサルティングの会社を立ち上げました。その時は会社を大きくしようという気持ちもあり、ピーク時には50名ほどのコンサルタントがいました。
しかし、日本に戻ってきて何社か外資系の会社で働いた時、「一つの会社で、一つの仕事しかできないのは馬鹿馬鹿しい」と強く感じました。特にITの営業やビジネスデベロップメントという世界では、ハードウェアベンダーならハードしか売れない、ソフトウェアベンダーならソフトしか売れない、という効率の悪さがあります。
加えて、当時の日本の会社の多くにあった「副業禁止規定」は馬鹿げていると思いました。これが私にとって独立の決定的な動機です。自分自身が法人となり、複数の仕事、複数のプロダクト、複数のサービスを横断的に提供できる「個人のバリュー」を軸にした働き方を追求したかったのです。
これは一貫して「自分のバリュー(価値)を高める」ことです。
自分のマーケットバリューがどうすれば高まるかを常に考えています。バリューが高まると確信できるなら、どんなに長時間労働であろうと、どんなに嫌な思いをしようと気にしません。逆に、どんなに楽で高収入な仕事であっても、自分のバリューが高まらないと思えば、それは私にとっていい仕事ではありません。
私にとって「割のいい仕事」とは、高い報酬を得ることではなく、自分の価値を高められる仕事のことです。人生は長いですから、あの頃に自分のバリューを高めたからこそ、67歳になった今もこうして仕事をさせていただけているのだと思っています。
例えば、私のキャリアの中で一番達成感があったのは、20代の終わりから30代の初め頃、旧日本興業銀行の海外支店システム導入プロジェクトでプロジェクトマネージャーとして、現地法人を回り、システムを仕切った経験です。自分のバリューを海外の現場で証明できたという確信は、その後のキャリアを支える大きな自信になりました。

最も辛かったのは、私が若い頃のIT業界の体質です。当時は「働き方改革」も「パワハラ」という言葉もなく、「お客様は神様」という体質が非常に強かった。納期までに無理難題を突きつけられ、それができないと「何やってんだお前たちは」と怒鳴られる。会議室で灰皿が投げつけられたような経験を持つ人は、私の年代には少なくありません。本当に「王様と奴隷」のような関係性でしたね。
当時は残業が月100時間なんて当たり前。プログラマーは「30歳定年説」と言われるほど、仕事が厳しすぎて燃え尽きてしまう人もいました。
しかし、不思議なことに、仕事はそれ以上に楽しかったんです。当時は景気も良く、やればやるだけ割増の給料が支払われたので、毎月ボーナスをもらっているような感覚でしたし、何より仕事への熱気が凄まじかった。
私には、日曜日の夕方になると「明日、会社行ける!」と嬉しくなる、“逆サザエさんシンドローム”がありました。あの頃の熱中できる環境、仕事で得られる達成感と刺激が、激務を乗り越える最大のモチベーションでしたね。
企業としての明確な利益目標や開発目標はありませんが、私の個人的な野心は、「日本を良くしたい」という一点に尽きます。現在の最大の課題は、少子高齢化や環境問題など、日本が抱える課題そのものです。
そして、私の事業を通して最終的に実現したいのは、「会社に頼らないで、自分に頼る」社会の仕組みづくりです。
「いい学校に入り、いい会社(大きい会社)に入って安泰」という、これまでの理想のコースではない生き方があることを広めたいと思っています。一人ひとりがそれぞれのバリュー(価値)を持ち、会社という看板を介さずに、個人のネットワークでお仕事ができるような仕組みを、APPLICというプラットフォームを通じて実現していきたいと思っています。
課題は、この生き方を知っている人がまだまだ少ないことです。特に「いい会社」に入った人ほど、そこに固執しがちな傾向があります。私は、すぐに脱サラして起業しろとは言いません。しかし、少なくとも10年ほどは会社で修業し、その後「10年後に何をするのか?」という明確なビジョンを、会社に頼らずに持っている人が、今の日本にはあまりにも少ないと感じています。

仕事に関係なくチャレンジしたいことはたくさんありますよ。
一つは、ゴルフで90切りを達成することです。 もう一つは、最近始めた「俳句」です。ずっとビジネスばかりやってきたので、もっともっと上手な作り手になりたいという気持ちがあります。
あとは、死ぬまで世界中を旅して自分の視野を広げたいです。今も月に2〜3回は旅行していますが、これが生きる上での大きな喜びです。オーストラリアは学生時代に留学していたので好きですし、仕事をするならロンドンやドイツ、そして毎日ゴルフをして暮らすなら、年中暖かく過ごせるタイなんか最高ですね。
特定の事業内容や会社という枠にとらわれず、「個人のバリュー」を磨くという同じ志を持つ方々とお知り合いになりたいですね。
具体的には、「サラリーマンという働き方にはメリットが少ない」と感じていて、どうやって自分の価値を高めるかということに一生懸命取り組んでいる方々です。業種や業界は問いません。
フリーランスとして既に活躍されている方、あるいは脱サラや起業を真剣に考えている方、起業したばかりの方など、会社という看板に頼らず、自分自身で道を切り開こうとしている方々とのネットワークを広げていきたいと考えています。


