株式会社ストライクファースト

エースオブカンパニー

株式会社ストライクファースト

現場の課題を解決する本物のAI
代表取締役森本 慎吾
株式会社ストライクファースト
フィジカルAIの開発
オフラインAIシステムの設計・実装
現場機器向け組み込みAI開発

事業内容と事業の強みを教えてください。

一言で言えば、生成AIにはできないことをやるAI、『フィジカルAI』の開発を行っています。
私は、今の世の中にある生成AIは「ミキサー」のようなものだと考えています。例えば、フランス料理をミキサーに放り込んで、「フランス料理が出てこないかな」と期待しているような状態。生成AIは膨大なデータを混ぜ合わせるのは得意ですが、現場の状況をリアルタイムで「理解」しているわけではないんです。
対して私が作っているAIは、その場の状況を理解し、判断することに特化しています。
最大の強みは、「小型」であり「ネット接続なし(オフライン)」で動くこと。高価なサーバーも必要ありませんし、スペック的には中古のスマホ程度があれば動作します。 これにより、チップ化すればセキュリティが厳しい現場や、通信環境のない場所でも、熟練スタッフのような判断業務を自動化できるようになる。これが、他社にはない私たちの独自の価値です。


起業までの経緯を教えてください。

実は、すべては「音楽」のためなんです(笑)。
私は元々バンドマンで、「音楽以外でお金を稼ぐ」ということがビジネスの出発点でした。だから最初は、事業そのものに高尚なミッションがあったわけではないんです。
20代の頃、インターネット黎明期に「これは独学でいける」と気づき、プログラミングを習得しました。その後、一度大学に戻って経営学を学び直し、大学院で研究したマネジメントの成果が特許につながった。それを元にAIベンチャーとして資金調達を行い、本格的に走り出した……というのが大まかな流れです。
音楽をやるための資金作りとして始まったことが、いつの間にか特許を取得し、投資家から支援を受けるまでの事業に育っていた、という感じですね。


今までで一番辛かったことを教えてください。

20代前半の頃に関わった、地方アイドルのプロデュース事業ですね。「AKB48」すらまだない時代、地域活性化の旗印のもとで若者が集められたのですが、運営体制がかなりずさんでした。
給料未払いは当たり前、取引先への踏み倒しが横行するような環境で……。私自身も若かったので、「面白いことをやろう」という熱意を利用され、気づいた時には経済的に追い詰められていました。 人を騙すようなビジネスモデルの中にいて、何もできなかった自分への無力感。あの時の「実力不足」を痛感した経験が、その後の大学での学び直しや、堅実な技術開発への姿勢につながっています。


仕事を行う上で大切にしている事を教えてください。

「時間の確保」です。これに尽きます。 開発に没頭するためにも、質の高い仕事をするためにも、自分の時間をどう守るかが最重要です。
そのために、あえて「無駄な人間関係を作らない」ようにしています。過去に飲食店を経営していた時期もありましたが、接客業はどうしても多くの出会いを生み、人間関係が広がっていく。それは素晴らしいことですが、同時に自分の時間を奪うことにもなります。
冷たいように聞こえるかもしれませんが、質の高い仕事をし、質の高い遊びをするためには、自分のリソースを徹底的に管理し、絞り込む必要があると考えています。


企業としての最終的な目標を教えてください。

まずは、この「フィジカルAI」を、本当に必要としている日本企業に届けることです。 現在、生成AIの限界を感じ始めている企業や、現場の自動化に課題を持つ企業が増えていると思います。そうした危機感を持った企業様と出会い、共に課題解決に取り組んでいきたいですね。
そして長期的には、開発した技術を平和的に管理できる体制を作ることです。 AIは「デュアルユース(軍民両用)」の技術であり、使い方次第では兵器にもなり得ます。開発者としてその責任を強く感じています。 究極的な目標としては、国連のような国際的な機関に技術を委ねるなどして、自分の技術が世界に対して安全に、平和的に利用される道筋をつけたいと考えています。


今後個人としてチャレンジしたい事を教えてください。

やはり「音楽」ですね。 25年間、経営者としてやってきましたが、ベンチャーの生存率は極めて低く、夢半ばで倒産していく人たちをたくさん見てきました。
そんな彼らの無念や、起業家たちの光と影を、歌として残していきたい。 うまくいかなかった人たちの想いを背負って歌うこと。それが、経営者として生き残った私の役目のような気がしています。来年からはこれまで以上に、死ぬまで音楽に没頭したいと思っています。