AI導入支援
システム開発
パーソナルAIの開発
卵型の空間デバイス開発

Q事業内容を教えてください。
1つ目は、現在の主力事業である「AI受託開発」です。当社の「Gugen(グゲン)」という社名には、皆さんが「作りたい」と頭の中で描いている理想やアイデアを、テクノロジーの力でしっかりと具現化していくという意味が込められています。
具体的には、製造業の会社様や、「IT企業ではあるけれどAI領域にはそこまで強くない」という企業様に対して、AI導入の支援やシステム開発を行っています。本当に幅広い業界のクライアント様に伴走させていただいています。
2つ目は、私たちが将来的な柱として見据えている「パーソナルAI」の開発事業です。「egg(エッグ)」というコンセプトを掲げ、現在は卵型の空間デバイス開発を進めています。
このデバイスの中に人が入ることで、AIと対話してディープな自己内省を行ったり、独自の空調制御によってその人に最も適切な体温や身体状態を整えたりすることができます。いわば「サウナの新しい形」のような空間プロダクトです。
現在は実証実験の段階ですが、さまざまな行政機関や空調機メーカー様などと連携しながら、社会実装に向けて動いています。
Q起業までの経緯を教えてください。
私が10歳の頃は、ちょうどYouTubeが盛り上がり始め、HIKAKINさんがチャンネル登録者数100万人に届くかどうかという時期でした。最初は動画編集に興味を持って自分でも発信を始めたのですが、クリエイティブなものづくりそのものに魅了され、その流れでプログラミングも学び始めました。
ちなみに、プログラミングを始めた個人的なきっかけは、「Go言語」という開発言語の存在を知ったことです。私の名前が「ゆきと(由稀斗)」なので、「自分の名前に似た言語がある、これは何なんだろう」という興味から入りました。突き詰めていくうちに、普段スマホで使っているアプリを自分自身の手で作れる面白さに気づき、中学生・高校生時代は一貫して個人開発を続けていました。
その後、地元の福岡から関東の大学に進学したタイミングで、大きな転機となる出会いがありました。「AIの家庭教師サービスを作りたい」というビジネスパーソンと出会ったのです。
2023年はちょうど「ChatGPT」がリリースされて3〜4ヶ月ほど経った頃で、世間ではまだ「AIって何?」という状態でした。そこで私のスキルを活かし、LINE上で問題を送信するとAIが自動で解説や返答を生成するシステムの開発に参画しました。
この経験を通じて、ただ自分の中だけで閉じた開発をするのではなく、技術を「社会実装」して多くの人に届けることで、こんなにも喜んでもらえるんだという深い感動を味わいました。それが原動力となり、まずは大学1年生の時に個人事業主としてAI受託開発をスタートしました。
実績を重ねるにつれて、上場企業様やエンタープライズ企業様との直取引など、案件の規模がどんどん大きくなっていきました。信頼関係を築く中で、「より正式な取引を進めるためには法人格が必要だ」という局面に至り、去年の終わりから準備を進め、今年の初めにGugen株式会社を登記しました。
学生起業家にありがちな「最初から起業すること自体が目的」だったわけではなく、目の前のお客様に提供できる価値を突き詰めていった結果、自然と会社設立という形に繋がったという流れです。
Q企業理念の決め手を教えてください。
受託開発事業に関しては、「全ての企業に AI を」という明確なスローガンを掲げています。
個人事業主の時代を含めて約3年間、AIの受託開発に最前線で向き合ってきましたが、従来の1社1社に対してフルスクラッチでシステムを組み上げる手法だけでは、日本に数百万社ある企業すべてにAIを普及させるまでに何十年、何百年もかかってしまうと痛感したからです。
特に高単価な開発案件ばかりを狙う同業他社が多い中、私たちは蓄積したノウハウを汎用化し、パートナー企業様とも連携しながら、より多くの企業が手の届くコスト感でAIを導入できる仕組みを作りたいと考えています。コストや知見の不足が原因でAIを諦めていた企業にも、しっかりと最先端の技術を届けていくことが私たちの使命です。
一方で、将来のプロダクトである「egg」に関しては、「人類の内側をアップデートする」というコンセプトを軸にしています。
現代は外側のテクノロジーやWeb環境が毎日のように目覚ましくアップデートされていますが、人間自身の内面はどうでしょうか。人間関係の悩みや、自分自身のことを深く理解できないといった本質的な課題は、何千年も前から変わっていません。外側の進化だけでなく、人間の内側も同時にアップデートしていく必要があると考え、自己内省を極限までサポートするプロダクトを追求しています。
Q今までで一番辛かったことを教えてください。
正直にお話しすると、これまでの人生で「本当に辛くて心が折れそうだった」というような時期はあまりないんです。常に前を向いて活動できているのは、周囲の環境に恵まれているからだと感謝しています。
強いて挙げるとすれば、高校時代の経験でしょうか。私の母校は非常に厳格な進学校で、私が在籍していた特進クラスの周囲のメンバーは東大や京大に行くのが当たり前というような環境でした。その中で、私はクラスの最下位争いをするレベルまで成績が落ちてしまった時期があり、当時は自分の進路や選択肢の狭さに少し悩んだこともありました。
しかし、大学に進学し、自分自身でビジネスを始めてからは見え方が大きく変わりました。東大に行った友人たちは研究やコミュニティで素晴らしい活動をしていますし、九州大学に進んだメンバーもそれぞれ別の面白い挑戦をしています。海外の高校を経て日本の大学に進んだ共同創業者との出会いも含め、世界には本当に多様な生き方や選択肢があるのだと知りました。
当時は「もっと勉強をして自分の選択肢を広げておけばよかった」と思うこともありましたが、現在の恵まれた環境や刺激的なビジネスに出会えていることを考えると、あの時期を経て今があることは、ひとつの正解だったと確信しています。
Q仕事を行う上で大切にしている事を教えてください。
私は「人義(じんぎ)」を何よりも大切にしています。
大学に入ってすぐにビジネスの世界に飛び込み、今日まで事業を拡大してこられたのは、ひとえに素晴らしい諸先輩方やクライアント様に恵まれたからです。いただいた恩や、人と人との繋がりは、一過性のものではなくずっと大切に継続していきたいと強く思っています。
例えば、過去に受託した案件の保守・運用といった泥臭い業務についても、安易にすべてを外部の業務委託メンバーに丸投げするようなことはしません。基本的には私自身が責任を持って直接向き合うようにしています。
また、SNSの「LinkedIn」などを通じて私に興味を持ってメッセージをくださった方とも、丁寧なやり取りを心がけています。私から提供できる最新のAI知見や技術のシェアを通じて、相手に貢献し、長期的な信頼関係を築くこと。自分自身の利益だけを追うのではなく、相手を尊重する気持ちこそが、ビジネスを持続させる最大の基盤だと信じています。
Q企業としての最終的な目標を教えてください。
一番の課題は「組織作り」と「人材の育成」です。
今や生成AIを使えば、誰でもある程度のプログラミングコードが書ける時代になりました。そのため、採用面接の場やポートフォリオの確認では「それっぽい見栄えの良いアウトプット」を出せる人が非常に増えています。
しかし、実際の受託開発の現場で求められるのは、単にコードを書くスキルだけではありません。クライアント様の真のビジネス課題をヒアリングし、要件定義を深く高度に組み立てていくための「コミュニケーション能力」と「ビジネス理解力」が不可欠です。
この「開発もできて、顧客との高度な折衝もできるPM(プロジェクトマネージャー)型の人材」は市場にほとんどおらず、育成も極めて困難です。
私自身がまだ学生であるため、社会人でバリバリ実績を積んできたシニアなPMを外部から一本釣りしてくるのには限界があります。だからこそ、今いる優秀な学生インターンや業務委託メンバーをどうやってPMへと引き上げていくか、あるいは私自身の経営者としての魅力を高めて、優秀な社会人を巻き込んでいける体制を作れるかが、直近の大きな挑戦です。
Q今後個人としてチャレンジしたい事を教えてください。
受託開発と「egg」の2つの事業で、それぞれ壮大な目標を持っています。
まず受託開発事業では、先述の通り「全ての企業に AI を」の精神に基づき、日本中の中小企業や地方の伝統産業にいたるまで、AIによる業務効率化の恩恵を徹底的に行き渡らせることです。私たちが開発した汎用的なシステムやノウハウをプラットフォーム化し、パートナー企業を通じて全国に普及させていくエコシステムを確立したいと考えています。
そして「egg」事業における最終目標は、私が死ぬまでに「世界の人類の20%」にこのデバイスや新しいOSを使ってもらうことです。
将来的に世界の人口が100億人に達するとすれば、20億人に届けるという途方もない規模の目標です。もちろん、最初からすべての家庭に置いてもらうのは難しいので、まずはコワーキングスペースやサウナボックス、宿泊施設などのプライベート空間に導入してもらい、身近に体験できるインフラを作っていきます。
私たちが目指すのは、特定の思想を押し付けるようなシステムではなく、ユーザーが自分自身の思考を整理し、客観的に自分を認め直すための「新しい方法論(OS)」を提供すること。スマートフォンに代わる、人類の次世代のライフインフラを創り上げることが私の ultimate goal(最終目標)です。

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